満島ひかり作品はなぜ不人気なのか?
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日本テレビ系ドラマ「ど根性ガエル」ではピョン吉の声を担当し、主人公ひろしを演じた松ケン以上にハマり役と絶賛され、2つのドラマ賞で助演女優賞のタイトルを獲得。
初めて挑んだ時代劇ムービー「駆込み女と駆出し男」ではべらんめえ口調の深川の粋な辰巳芸者で魅了して日本アカデミー賞優秀助演女優賞。
来月4日開催の同賞授賞式で発表される最優秀にも期待がかかる実力派だが、それはそれ。映画界からは意外な評判が聞こえてくる。
■「客が入らない」
「感性が鋭く、役に憑依するタイプの女優なので『使いたい』と話す監督はいるのですが、なかなかキャスティングされない。
配給会社が『満島では客が入らない』と、なかなか首を縦に振らないというのです。国内外の賞レースで評価されても、肝心の興行で当たったためしがないのです」(映画関係者)
なぜ不人気なのか。コラムニストの桧山珠美氏は「若くして誰もが認める演技派になってしまったのがアダになったのでは」と、こう続ける。
「知名度はあるのにCMの仕事が少ないのは、彼女の人気のなさを象徴しています。同世代の女優の中で抜群の演技力ですが、ひと言でいうと華がない。
容姿も痩せ過ぎでセックスアピールに乏しい。まだ30歳なのに落ち着き過ぎてキラキラ感がなく、名前負けしてしまっている。
Folder5のメンバーとして10代前半で芸能界入り。見る側は幼い頃から彼女を知っているので新鮮味に欠ける。
見るとその演技に引き込まれるけれど、積極的には見たくない。ありがたがられないところがあるのかもしれません」
幼少期のトラウマに悩むシングルマザーを演じ、視聴者の涙をさそった「Woman」(13年)といった社会派はお手の物だが、
甘いラブストーリーは似合わないし、芝居上手ゆえに共演する同世代の主演女優を食ってしまう。実力派ゆえの悩みだろう。
「もっとも10年後の40歳になったらもう少し役柄に幅が出てくるのでは。若さや美貌にしがみつく女優が多い中で“汚れ役”ができる人はそうはいない。
稀有なタイプの吉田羊が評価されているように、むしろ、40代からの方が楽しみです」(前出の桧山氏)
“全身女優”の本領発揮はこれからだ。
日刊ゲンダイ / 2016年2月20日 9時26分
http://news.infoseek.co.jp/article/gendainet_303054/